新潟ベース主催「日本海ハイパーローカルハイパーキャリアオンライン飲み会」が4月8日にZOOMを用いて開催されました! このイベントは、日本海側に縁のある学生・起業家・社会人の方々が5分間のLT(ライトニングトーク)で自分のしていることや考えを発信し、仲間づくりを行うというイベントです!
皆さん、「VUCA時代」というワードをご存じですか?Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった言葉であり、現在の予測不能な時代を表しています。
この記事では、【個がVUCA時代を生きていくために】のテーマでLTをしていただいた皆さんの内容をご紹介します!!
1.『個が解放されたって、ほんとですか?』

国際教養大学5年 黒崎 平(くろさき たいら)
黒崎さんは「まんまみいや」というグループのメンバー。今回のLTでは、どんな価値観を持ち、どんな活動をしているのか教えていただきました。
まんまみいや
加工をせずそのまんまみれば、「oh, my goodness(超いいじゃん)」なモノがたくさんあるのではないかという考えから、「そのまんま見てくれよ」「さらせよ」という思いが込められている。
現在、近代の物質的充足による個人の解放により、様々なことができるようになった。しかし、「利便性」の重視が主流となったこの社会において、自分がどう生きたいかというより、理想とされる誰かを生きてしまい、己を手放しかねない社会になってしまっているように黒崎さんは感じている。
そこで、「手触り」に注目。黒崎さんは「個人の解放」の本当の意味を、己が本当に必要なものを、己が与えられた能力で実際に選び、吟味した結果、充足を得られるということだと定義した。真の「個人の解放」が実現されている社会には「手触り」がたくさんあるのではないかと考える。
じゃあ、その「手触り」とは…?
「手触り」は現在研究中!!「手触り」を追い求め、様々なことを試行している。
①自然と共に生きる
自然は、ヒトの概念・考え方からいったん距離を置き、個を解き放ち、己の価値観を再度吟味する場となり得ることから、自然と共に生きてみる。
②五感の先の感覚を大切にする
人間の感覚器官は20個あるという説があるが、私たち人間の使っている感覚器官は5つにとどまる。非常に限られた感覚器官しか使わない私たちは本当の意味の悲しみや喜びをことができているのだろうか。五感の先の感情を大切にするために、シェアハウスを行ったり、畑を耕してみたり、外でコーヒー飲んでみたりしている。
③風土から”有機的依存”を学び、現代社会に向けて再定義する
本当の意味で自然と人がお互いに肩を寄せ合い、妥協しあいながらつくられたものが風土だと黒崎さんは考える。しかし、利益を求めすぎた結果、どちらかが中毒のような依存関係になってしまう傾向があるように思われる。その傾向を寂しく感じた黒崎さんは、お互いがバランスよく作用する有機的な依存を秋田に多く在る風土から学び、現代社会に再定義できないか考えている。
④作り手から使い手へストーリーを引き継ぐ
現在、サプライチェーンがぶつ切りにされていることが多い。このために、例えばスプーンには液体をすくう等の機能としての価値しか私たちは見い出すことができない。しかし、全てのモノには作り手の生き様や選択から生まれる、作り手の引き継がれていくべき思いがあると語る。そのような思いもモノと共に使い手に届けば、使い手は真の喜びを感じることができるのではないか。そう考え、作り手の写真を撮ってみたり、パッケージやロゴののデザインを工夫してみたり、作り手の思いの可視化に取り組んでいる。
自分が手触りだと思ったら手触り
研究・実践あるのみ!!カタチにしてみることから始まる。
2.『人生においての本質的な夢』

新潟県立大学4年 中井 洋翔(なかい ひろと)
中井さんの「夢」や「人生」と向き合い生きていく姿勢とこれからのビジョンを語っていただきました!
皆さん、「夢」って言えますか?
中井さんの本質的な夢は「社会的に影響力のある人間になって、いつでも自分の大切な人を守れる存在になる」ことだ。
さらに、人生で最も大切にしたい三大要素を挙げた。この3つが叶えば、理想の人生であるといえるという要素だ。 以下の3つである。
「自分に自信が持てる」
「周囲から信頼され続ける」
「自分の大切な人たちが何かしらで困っていた時にいつでも助けてあげられる状態にあること」
どうしてこのような考えになったのか。高校3年生の時に生きる理由を問う機会があったことが、人生について考え始めたきっかけだ。大学1年生の時に理想の人生を描き、できることを要素化して現在まで行動を起こしてきた。
自らイベント組織を立ち上げ、企画し、60~70人規模のイベントも試行錯誤しながらも成功させた。全国の学生・社会人との交流も積極的に行う。経験値を上げ、人脈を広げる努力を怠らない。
就活中に痛感した地域間の情報格差
「25歳までに地域間の情報格差を解決し、地方の発展に誰よりも貢献できる人間になる」ことが、中井さんが本質的な夢を叶えるための中期的な目標である。
就職中に東京と地方の行き来を通して、それぞれの地域間の情報格差が大きいために、人生の選択肢に差がありすぎると体感。
そこで、 「地方中心に場所によってキャリアの選択肢に差が生まれている」という仮説を立て、住んでいる場所や年齢の制限なしで約110人にアンケートを取った。これにより、およそ88%の人が地域間の情報格差を感じたことがあることがわかった。
都市部は、長期インターンが多く、周囲に早くからキャリアをまじめに考える人が多い。また、日常生活の中で多様な情報に触れることができ、発信者が多く、最新の情報を得やすいため、固定観念が形成されにくく、人生の選択肢が広まりやすい。
一方で、地方は長期インターンが少ない。環境的に新しい情報が回りにくく、新しい情報を捕まえることができている人が少ない。固定観念もまた残りやすい。結果、周囲にキャリアを考えている人が少なく、人生の選択肢が狭まっているという状態に陥りやすい。
そこで、現在考えている解決策の1つは「各地方に学生がビジネスを経験できる場所を作る」ことだ。地方企業の課題として「地方の企業は学生の考えていることをつかむことができていない」という仮説を立て、学生だからこその強みを生かした解決策を提供できると考えた。
学生によるPR・マーケティング組織を作り、実際に仕事をこなして、”働く”というイメージをわきやすくし、ビジネスを経験できる場をつくることを企画している。学生組織は企業が欲しい学生目線での情報を供給し、 企業は資金、評価コメント、スポンサー権限、ほかの会社の紹介等を学生組織に提供するというビジネスモデルである。
「夢は現実に」
中井さんが心に留めている言葉だそう。夢を言語化し、想像の中で終わらせないことが大切だと語った。
みなさんいかがでしたか?利便性以外に目を向けてみると、私たちの日常は気付かなかった小さな幸せや真の喜びで溢れているのかもしれません。夢を軸に理想の人生を頭の中に描くことができることもまた、私たちの人生を豊かにしてくれる気がしますね! 心や人生の豊かさについて考えさせられるとても熱いLTでした!!